歯科口腔外科
親知らずは生えてくる場合と生えてこない場合(または最初から無い場合)があるのですが、親知らずを抜歯した方が良いことがあります。
ただし、親知らずは絶対に抜かなくてはいけないという訳ではなく、残しておいた方が良い場合もあります。
松下歯科医院では、抜く・抜かないの判断も含め、親知らずに関するご相談を承っております。
親知らずって何?
「親知らず(親不知・おやしらず)」とは、「第三大臼歯」とも呼ばれます。親知らずは奥歯の更に奥に生えてきます。
ヒトの歯はだいたい12歳くらいまでに親知らずを除いた28本の永久歯が生え揃います。しかし親知らずは、18歳~22歳頃に生えてくることが多いようです。人によっては、30歳や40歳以降に生えることもあります。
このように親知らず(第三大臼歯)だけが他の歯に比べて生えるのが遅く、子どもが大きくなって親が知らないころになってからやっと生える、というのが親知らずの名前の由来だと言われています。知恵がついてからはえるという意味で『智歯(ちし)』とも呼ばれています。
「親知らず(第三大臼歯・智歯)」を抜く!
親知らずの生え方によっては歯磨きをきちんとすることが不可能な場合があります。この場合、将来的にむし歯や歯周病になってしまう可能性が非常に高くなります。
しかも、その場合には大事な手前の歯(第二大臼歯)も巻き込んでしまうので、周りの歯に影響が出る前に抜いてしまう訳です。
親知らずが骨の中に完全に埋まっている場合でも、腫瘍や嚢胞(のうほう)の原因となってしまうことがあります。このような場合には親知らずを抜かなくてはなりません。
また、親知らずが生えてくることによって歯ならびが悪くなってしまうこともあり、歯ならびが崩れてしまうのを防ぐために早期に親知らずを抜いておくことがあります。
親知らずを抜いたほうがよい場合
- 歯ならびが悪くなってしまいそうな場合。
- 横向きや斜めなどに生えてきてしまった場合。
- 中途半端な生え方で止まってしまっている場合。
- 骨の中に埋まっているけれど、レントゲン写真で見た場合、問題がある場合。
親知らずを抜かなくてもいい場合
- まっすぐ生えていて、歯みがきの際も特に問題がない場合。
- 骨の中に完全に埋まっていて、レントゲン写真で見ても特に問題がない場合。
- その他、特に悪影響を及ぼすことがなさそうだと判断された場合。
親知らずを抜かずに取っておくと、将来、歯が抜けてしまった場合、ブリッジの土台や歯の移植に使えることがあります。親知らずが生えてきた方、これまで抜いていなかった親知らずが問題ないかどうかは、松下歯科医院でご相談ください。
「親知らず」を抜く時期はいつがよいか?
頬まで腫れてしまっているような場合や、炎症によって痛みの強い場合などには、歯を抜くことはできません。この状態ですと、麻酔が効きにくい上に出血も多く、ますます腫れも強くなってしまいます。このような場合にはまず、抗生物質などを使用して炎症を取り除くことを優先させます。
では、特に痛みのない場合、親知らずの抜歯に適した時期はあるのでしょうか?
季節に関して、特に適した時期はありません。むしろ仕事や学校の都合を考えて、抜歯やその後の休養の時間を取れる時期が抜歯の時期ということになります。
年齢に関しては生えてきたら出来るだけ早い方が良いと思います。20歳前後になったら、生えてきているかどうかご自分でチェックするようにし、親知らずが頭を出した頃、歯科医院を受診してください。
理由は下記の通りです。
- 若い時の方が、親知らずを抜いた後の回復が良い。
- 生え方によっては、むし歯や歯周病になり、周りの歯に影響を与えてしまうことがある。
- 時間が経つと、歯と骨がしっかりとくっついてしまい、抜くのが難しくなることがある。
もちろん、30代・40代以降でも全身的に病気がなければ特に問題はありません。少しでも気になったときが、決め時です。
親知らずの抜歯にかかる料金
親知らずの抜歯には健康保険が適用されます。
詳細につきましては、当院の歯科医師にお気軽にお尋ねください。